0120-45-9339
FAX089-905-1113
〒791-1104 愛媛県松山市北土居２丁目２番２２号
栄養士の食育日記
« 『お弁当づくりにチャレンジ』 | メイン | 『お茶を愉しむ』 »
あさりは日本人になじみの深い食材です。かなり古くから食べられていて、貝塚などから貝殻がたくさん出土しています。江戸時代には、潮干狩りが春の風物詩として庶民の間で人気となっていました。あさりは、俳句で春の季語にもなっています。
あさりは年に２回、水温が20度から25度くらいになる春と秋に産卵期を迎えます。産卵の直前に栄養を蓄えるため、身がふっくらして旨みが増し、一番美味しい時期となります。あさりは日本各地で収穫されていますが、農林水産省の調査によると、漁獲量は愛知県が日本一となっています（令和2年）。
あさりにはカルシウムや亜鉛、鉄、ビタミンB12などミネラルやビタミンなどが豊富で、健康の維持や子供の発育に必要な栄養素がたくさん含まれています。
カルシウムは歯や骨の成分になるだけでなく、神経や筋肉、血液を造るために必要な栄養素です。カルシウムが不足すると歯や骨がもろくなり、成長不良や骨粗しょう症の原因となります。
亜鉛は発育や味覚、免疫反応などに幅広く関わっている重要な栄養素です。そのため、不足すると成長障害や味覚障害などになる可能性があります。
鉄は赤血球を作る材料となり、貧血の予防に効果的です。不足すると息切れや体の怠さを感じるようになります。体内での吸収率が低いため、食事などでこまめに摂る必要があります。また、あさりは缶詰にすることで、生の状態に比べ鉄の含有量が高くなり、鉄を補給する食材として適しています。下処理の手間も要らないため重宝します。
ビタミンB12は骨髄で葉酸と一緒に血液を作るという役割があります。ビタミンB12が不足すると血液を上手く作ることができなくなり、動機や息切れといった症状が現れ、貧血になってしまいます。
子供の成長に欠かせない栄養素を、豊富に含むあさり。くせがなく、様々な調理方法で楽しむことができます。ビタミンB12など水に溶けやすいビタミンやミネラルをできるだけ無駄なく摂る方法としては、汁物や炊き込みご飯がお勧めです。手軽に調理できる水煮缶などを用いて、食材から春を感じてみてはいかがでしょうか。
このWeb Siteの著作権は、ヨシケイグループにあります。
掲載されている文書、写真、イラストなどの無断転載・複製を禁じます。
© YOSHIKEI
