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栄養士の食育日記

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『気が付かないうちに・・貧血になっているかも??』

 学校生活にも慣れてきた時期。過ごしやすい気温になってきて、少しずつ体を動かすことが楽しくなって子どもたちも元気よく駆け回ることができます。

良いことばかりなのですが、先日気になる言葉を見つけました。「かくれ貧血」という言葉です。日本人女性(月経がある20~40代)の約70%がかくれ貧血との報告があるとのことです。また、WHOは世界の貧血症状例16.2億人の約半数が鉄欠乏性貧血によるものと推定しているそうです。
日本の場合は成人女性だけでなく女子中学生、高校生、大学生においてもヘモグロビンの低下と貧血有病率の増加傾向が認められています。女子大学生約180名の実態調査でも半数の女子大学生はかくれ貧血であったことがわかりました。
 貧血とかくれ貧血はどう違うのでしょう。一般的な貧血はヘモグロビンが不足している状態を言います。ヘモグロビンは赤血球に含まれ全身に酸素を運ぶ役目をしていますので、ヘモグロビンが減ると体は酸素不足になります。一方、かくれ貧血とはヘモグロビンはありますが、貯蔵鉄のフェリチンの値が少ないことを言います。
食べ物から摂取した鉄はほとんどがヘモグロビンになります。余った鉄がフェリチンの中に蓄えられて貯蔵鉄として蓄えられます。ですから、かくれ貧血になっている人は財布の中には鉄はあるけれど銀行には貯蓄がないので、その日暮らしの生活をしているようなものと考えられます。
 銀行に貯蓄がない場合は、何かあれば体のダメージが大きくなりますが、健康診断ではヘモグロビンしか測定しません。フェリチンは別の検査で測らなければ値を知ることができないのです。それは大変なので、普段から鉄を意識して食事をとることが大切になります。また、鉄不足は突然起こるのではありません。成長期に急に身長がぐんと伸びて鉄の需要が増え相対的に鉄不足になるとか、子どもの時からの偏食などにより鉄が不足したままの状態で過ごし、成人後にかくれ貧血であることがわかる場合などがあり、子どもの時から「貧血の芽」を早く見つけ対処することが大切です。
アメリカではシリアルやパンの原料にもなっている小麦粉に鉄を入れているそうです。鉄の添加は国がメーカーに義務づけているので特に意識せずとも鉄をとることができるのですね。アメリカ以外にもイギリスやメキシコなど約70の国が食品に鉄の添加を義務づけるなどしているそうです。残念ながら日本では義務づけていません。
 鉄は摂取しても吸収しにくいミネラルです。吸収をアップさせるには「鉄とタンパク質とビタミンC」を一緒に摂取することが大切です。また、ビフィズス菌や乳酸菌など発酵食品を食べ、野菜や果物、キノコなど食物繊維を摂ることにより腸内環境が整うと吸収がアップします。反対に吸収を阻害する食品は、コーヒーや紅茶、緑茶に含まれるタンニンや玄米や豆類に含まれるフィチン酸などです。他にはインスタント食品や加工食品に多く使用されている食品添加物のリン酸塩なども吸収を妨げると言われていますので気を付けるようにしましょう。
食事の前後1時間程度は緑茶、コーヒーなどの吸収を妨げる飲み物は控えて、タンニンを含まない麦茶やほうじ茶を飲むようにすると良いですね
 子どもの頃からの食習慣などを改善することで将来のかくれ貧血を未然に防ぐことができます。是非、この機会に食習慣を見直してみてくださいね

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