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栄養士の食育日記

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〔万葉集の食べ物の歌〕

新元号が発表され、今月末で『平成』は終わりを告げ、来月から『令和』が始まります。新元号は梅の花を見る宴会で詠まれた万葉集の序文が典拠とのことです。万葉集は奈良時代後期に編纂された日本最古の歌集で庶民の生活や食べ物などもたくさん詠まれています。おおよそ100年に亘り詠まれた和歌4500首を編纂したのですから、すごいですね!

万葉集には食べ物の歌がいくつか収められていますが、その後の平安時代に編纂された古今和歌集以降は食べ物の歌は全く載らなくなりました。何故か食べ物の歌は「風雅ではない」ということがカットされた理由とのことです。明治時代には「知育、徳育、体育の土台となる食育」と、食べることが如何に大切であるか・・という言葉までできたのですが、食べるということは「風雅ではない」とされていた時代もあったのですね。
ともあれ、日本最古の万葉集で食べ物の歌を見つけました
「醤酢に 蒜搗きかてて 鯛願ふ 我れにな見えそ 水葱の羹(長意吉麻呂)」
現代風に訳すと「私は、ひしおと酢に蒜(にんにくやノビルのような香りのある山菜)を混ぜて鯛が食べたい!水葱のスープみたいなものは見たくもないんだ。」
という意味になるようです。訳があっても意味するところがわかりにくいのは奈良時代の食文化が現代とはかなり違っているからですね。
 奈良時代の人にとっても鯛はご馳走のようですが、現在のように刺身にして醤油とわさびで食べることはしていません。まだ調味料としての醤油はなかったのです。ですから奈良時代の鯛の食べ方はひしおに酢を加えた調味料で味付けをして、香りのよい山菜をのせて食べていたようです。そのようなものが食べたいのに水葱の汁物だなんて!見たくもないよ・・という感じですね。このようなことを詠ったので、後の世に古今和歌集以降の歌集を編纂した人からは「風雅ではない」とされたのかもしれないですね。
いつもは食べ物に関係することをお伝えしていましたが、今回は新元号から食文化についてお伝えしました。
来月から始まる『令和』の時代が子ども達にとって、平和で幸多い時代になりますように!祈ります。

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