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栄養士の食育日記

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『かつおと食、食文化』

 4月なのに5月のような暖かい日が続きます。

とても寒い日が続いた冬の影響で、3月は春を告げるホタルイカやカツオの漁獲量がかなり減っていましたが、4月になり漁獲量が回復し始めた・・とのニュースがありました。3月の段階ではカツオは前年より2~3割少なく、漁場も遠かったそうですが、最近は海水温の上昇に伴い近海で捕獲できるようになり鮮度の良いカツオが店先に出回るようになりました。
世界の海を大群で回遊する疲れ知らずのカツオ。英語圏ではマグロもカツオも「tuna」のようですが、日本では同じカツオでも春から夏に北上する「上りカツオ」は『初鰹』、秋の「下りガツオ」は『戻りガツオ』と呼び名を変えて珍重し、カツオの持つ美味しさの違いを大切にする食文化の表れだと考えられます。
初かつおと言えば有名な山口素堂の「目に青葉、山ホトトギス、初ガツオ」を思い出します。これは江戸の初夏の風物を代表している俳句ですが、季語が3つも入っているすごい俳句ですね。中でも締めに『初ガツオ』を持ってきたところが良いですね。江戸の人の初ガツオに対する大変な思い入れをうかがうことができます。
何故、江戸の人は初ガツオをそれほど珍重したかと言うと『初物を食べると75日長生きする』ということが最大の理由のようです。キュウリやナスの初物でも喜んでいたそうですが、中でも初ガツオだけは、一般の初物の10倍の「750日」長生きできるともてはやされた・・などと言われています。初物は生気があふれ、それを食べることによって新たな活力を得ることができると考えられていたようです。
もちろんそれだけではなく、昔から世界の海を回遊するカツオはたんぱく質が豊富で、その上ビタミンB12がとても多いので貧血の改善なども期待できます。また、カルシウムの吸収を促すビタミンDもたっぷりなカツオは「健康パワー魚」と言えます。また、血合いの部分にはビタミンAやビタミンB群、鉄分が多く含まれますので、貧血改善だけでなく子どもの成長にも欠かせない優れた魚であると思います
 子供たちにもたくさん食べてもらいたいカツオですが、生臭みが強いのでネギやにんにくなどの薬味と一緒に食べることが多いのです。これは味や匂いだけでなくビタミンB1の働きを一層高める効果もあります。
初鰹は春らしく爽やかなあっさりした味が特徴です。子ども達にカツオを通して日本の食や食文化を教えてあげるきっかけづくりに活用していただけたら・・と思います
食べるときは、山口素堂の句も教えてあげてくださいね!

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