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2009年12月18日

『今年の漢字は「新」。今だから、食の再確認を・・・』

 毎年、年末になると世相を表す「今年の漢字」が選ばれます。今年は『新』が選ばれました。清水寺の森清範貫主が和紙に書き上げる恒例のパフォーマンスをニュースで見ましたがすごい迫力でしたね。

『新』が選ばれた背景には「政権交代」や「行政刷新」などもありましたが、イチロー選手の9年連続200本安打の偉業やボルト選手の100m走での驚異的な世界新記録、また新型インフルエンザや新しい裁判員制度の開始など新しいことが沢山あったからのようです。
昨年は偽装問題などで「食」が揺れましたが、今年はそのようなこともなく「食」に関しては落ち着いた年になったようです。

 このような時期こそ、食の再確認が必要ですね。
先日、あるセミナーで「私たちの身体は自分が食べたものでできています」とお話をしたところ、とても感動してくださった方がいらっしゃいました。
その方は「60過ぎまで生きてきて、そのようなことを考えたことがなかった。今日は良い話を聞かせてもらった。これからはひと口、ひと口を大切に食べてみます」と言ってくださいました。
当たり前のようなことですが、改めて話すと「あぁ、そうだった!」と言うことが確かにあるのですね。
今年も最後の食育日記です。今だからこそ「食」の大切さを考えてみたいと思います。
生きる基盤である食生活です。しかし、食意識の欠如から食事が不規則になったり、バランスが取れていない偏った食事であったり、痩せ願望が蔓延していて小学生でも痩せたい・・と言うような時代です。
食生活を大切にしましょうとお話しても、自分がどういうものを食べているのか・・と言うことに興味のない方もいらっしゃいます。
そのような時には「食」が疎かになっている・・と感じてしまいます。
先日、大学の先生と最近の学生の食への無関心さを話していました。
「笑い話みたいだけど・・・」と前置きした後、「ハンバーグが木になっている。という子供がいるのよ」と教えてくださいました。
流石に「うそでしょ!」と言いましたが、自分が食べた肉が鶏肉か豚肉かわからない大学生が本当に存在するのです。
このような話を聞くと、食育の大切さを思い知るのです。
 会話のない食卓やお惣菜がそのまま食べている情景を思ってしまうのです。
このような生活をしていると子供たちは食べることを楽しいと感じずに、身体のために栄養素を食べる・・と思うことにつながってしまいます。
私たちの身体は栄養素が必要ですが、あくまでも食べ物を食べているのです。
栄養素のことばかり考えていては、将来サプリメントが夕食の食卓に並ぶこともあるかもしれません。
そのようなことにならないように、食育が大切です。
食育は多方面から食を考える生涯学習です。
2009年の世相を反映する言葉が「新」となった日本で、「食」は1996年の漢字に選ばれたことがありました。
1996年はO-157食中毒の問題、BSEの問題などがあった年です。
1998年はカレー事件・環境ホルモンなどで「毒」が選ばれました。
2007年は食品の偽装問題などで「偽」が選ばれました。
この全てのことを考える基盤が食育の中にあります。
私たちが健康で、安心して暮らすことができる生活の基盤は食生活です。
その食生活に必要なことを理解し知識を身につけることが食育になります。
来年も、徒然なるままに・・食育日記をよろしくお願いいたします。

投稿者 yoshikei : 15:57

2009年12月04日

『普通の食事とは?・・・』

 今年も最後の月になりました。
一年の締めくくり・・今年は皆さまにとってどのような一年でしたか?
との質問が飛び交う季節となりましたね。
今から、2009年の締めくくりの言葉を考えているのは気が早いでしょうか?

 さて、今年の夏から高校生の食生活を調査しています。一日に食べた内容を書いていただき、栄養のバランスなどをチェックするのです。
驚いたことに、朝ごはんは「ご飯+お茶」だったり、夕食は「ご飯+卵」の卵かけご飯だけ・・なんてメニューが多いのです。
他に食べるものがないわけでなく、食べたくなかったみたいです。
11月の連休の間、東京でスポーツ栄養の研修会があり、参加してきました。
スポーツ選手(アスリート)にとって食事はとても大切な分野です。スポーツ選手はたんぱく質不足や鉄の不足を心配してサプリメントを摂ったりしていますが、基本の食事バランスが崩れていることの方が問題だと言うことがわかりました。
例えば、鉄分を補給しても「ご飯+お茶」みたいな食事をしていると、バランスが悪いので吸収も悪くなったりするのです。
このようなことは特別な例かもしれませんが、2009年が終わる前に「食」をもう一度考えてみたいと思います。
皆さまは高橋久仁子先生をご存知ですか?
フードファシズムということを提唱されている先生です。
高橋先生の著書に「フードファディズム~メディアに惑わされない食生活」があります。
その中に『食情報が氾濫するあまり、「健康を考えて普通に食べるとはどの程度のことか」がわかりにくくなってしまっている。細かなことを考えると煩雑になるので、ここでは「必要な栄養素を過不足なく摂取できる日常的な食事」を「普通の食事」とする。』
そこで普通の食事とは何かを考えてみましょう。
必要な栄養素を過不足なく摂取できる日常的な食事のことです・・と高橋先生は書いていますが、「過不足なく」と言うことが難しいのですよね。
先生は過不足ないことについては
『さらに毎日このようにキチキチと食べるべきだ、と狭く考えないでいただきたい。食べすぎる日もあれば少々足りない日もあろう。「昨日食べすぎた、だから今日はちょっと控えておこう」、そのようなあんばいが大切なのである。』
食べることは日常的なことだから、今日は多かったら明日は少なめにしようと自分で考えることが大切なのですね。
だから、健康のためにはこのように食べないといけません。あれはダメ、これもダメなんてことはありません。もちろん、あれもこれも食べないといけない・・と思うこともありませんね。
自分の食べたものを考え、自分で「自分や家族の食」を作っていけば良いと思います。
また、『肉や魚をふんだんに使った料理が毎回の食卓に出ないと不満という方は、実は食べ過ぎていることにご注意いただきたい。食卓上の皿数を増やしたいときは野菜や海草、キノコなどの料理を工夫してほしい。
過不足なく食べるということは、「飽食」に慣れた人にとってはかなり質素な食べ方であるということを心にとめていただきたい。』
と言われています。

現代の食の傾向としては、『栄養過多の栄養失調』が問題になっています。
「栄養過多」とは肉や魚の食べすぎで、たんぱく質や脂肪分の摂りすぎを招いていることです。
「栄養失調」とは野菜や海藻の不足で、微量栄養素のビタミンやミネラル、食物繊維が足りないという現状のことです。

12月はイベントの多い月です。この時期に、自分や家族にとっての『普通の食事』を考えてみる機会を作って、話し合ってみるのはいかがでしょう?

投稿者 yoshikei : 15:40

 

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