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2008年07月29日
『熱中症と水分補給』
夏休みに入り、新聞では小・中・高校生のスポーツ大好きの子供たちの活躍を毎日のように報道しています。連日の猛暑日にも負けないで、頑張っているジュニアアスリートに心からの声援を送りたいと思います。
私は数年前からスポーツをする子供たちやアスリートの方々に対して「スポーツと食事」からの視点でスポーツを楽しむため、あるいは怪我の予防のため、そして勝つために、食事や水分補給の仕方についてお話をする機会をいただいています。今年のように猛暑日が続くと、スポーツをしていない方々でも熱中症予防のために、水分補給を心がけている方が多いと思います。最近はテレビのワイドショー番組でも熱中症の予防についてかなり詳しく説明していますね。
昔の話ですが、スポーツ選手の場合、「水は飲むな!」と言われていた時代がありました。これは間違いだったということをご存知の方は多いと思いますが、水分補給も好きなときに好きなだけ飲む!というのは、あまり良くないのです。実は水分補給にはタイミングが必要なのです。
それでは、どのように水分補給を行えばよいのでしょう。
①まず、運動をする2時間くらい前にたっぷり水分補給を行い、運動前に余分な水分を体外に排泄しておきましょう。
②運動中は5℃くらいの水分を20分程度の間隔でコップ1杯(100~150ml)程度を一口ずつ小分けにして飲みます。例えると水を口に含み、噛むようにしてゆっくり飲むというと良くお解りになると思います。もしものどが渇いたという自覚があれば、既に脱水状態になっているということを覚えておきましょう。
③運動後はあまり冷たくない常温程度の水分を飲むようにしましょう。特に夏場の練習で胃腸の具合が悪くなり下痢をしてしまう選手が多いのでそのような方は運動中は冷たい水を飲むますが、運動後は常温程度にしましょう。
次に水分補給は水でよいのでしょうか?何を飲めばよいのでしょう?
連日の猛暑の中、炎天下で運動を行うと大量の汗と一緒にナトリウムやカリウムなどの電解質も体外に出てしまうことになります。体内のナトリウムは身体の水分を調節する働きがあり、カリウムは筋肉や神経に関係のある働きをしますが、その大切な電解質が汗と一緒に出てしまったあとに、水だけを補給するとますます血液中の塩分が低下して筋肉の動きをコントロールしているカリウムやナトリウムなどが欠乏することで脚や腕の痙攣が起きてしまいます。
炎天下での長時間にわたる運動の場合は、水のみの補給ではなく塩分が必要となるのです。塩分の濃度は体液により近いほうが良いので、目安としては1リットルの水に対し小さじ1程度の食塩濃度が良いと思います。
また、塩分だけでなく栄養補給の意味から水分中に糖分を加える場合も多いですね。例えば1リットル中に30~60gの砂糖を入れた程度の糖分はスポーツドリンクの糖度になります。
夏場は熱中症予防のために水分をしっかりとらなければなりませんが、k荒田が冷えたりすると消化吸収が悪くなる場合もありますので、体調に気をつけて水分補給をいたしましょう。
さて、いよいよ北京オリンピックが始まります。
7月始めに、NPO法人日本スポーツ栄養研究会で国立スポーツ科学センター(JISS)の管理栄養士の活躍を聞く機会に恵まれました。
JISSの栄養グループは昨年夏から北京オリンピックに向けて日本選手団が最高のコンディションで試合に臨むことができるように現地でスーパーに行ったり日本食レストランに行ったりして情報を入手し、水分や食事、おにぎりなどのケータリングなどに関する適切な情報を各競技の選手団やスタッフに得られた情報を精査しコメントをつけて情報提供しています。
驚いたことに、北京で販売されているお茶(デザインは日本と酷似しています)などには微糖と無糖があるそうです。普通のお茶と思ってゴクゴクと微糖のお茶を飲むと、それだけで選手にとって大きなストレスになるそうです。そのようなお茶の存在を知っているだけで、選手は安心ですよね。
同じ職業の私としては、栄養グループの努力が日本選手団の活躍につながることを期待しています。
さて、いろいろ課題が残っているようですが北京オリンピックも、もうすぐ開幕です。8月8日から17日間、世界のトップレベルのアスリートの競技を見ることができるのでとても楽しみにしています。
次回は『オリンピックから見る、スポーツ栄養』をお伝えしたいと思います。
北京では参加選手が、自分の持っている力を存分に出し切ることができるようテレビを見ながら応援したいと思っています。
投稿者 yoshikei : 2008年07月29日 22:42
